初めてブルース・ブラザーズの「ピーター・ガンのテーマ」を聴いた時「おおっ、かっこいい」と思ったが、どこか既視感(既聴感?)があった。もしかしたら人類共通のメモリーバンクに入っていたのか、くらいの勢いで「聴いたことあるなあ」と思った。ひょっとして知らない?「ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥ」っていうベースラインがかっこいいあれですよ。
幼い時きっとどこかで耳にしていたのだろうか。ちょっと調べてみるか。
~「ピータ―・ガン」は、アメリカ合衆国の私立探偵の連続テレビドラマ。1958年から1961年まで放映され、30分のエピソードが合計114本制作された。本作の印象的なテーマ曲はヘンリー・マンシーニが作曲し、彼のオーケストラによって演奏された。サウンドトラック・アルバムはビルボードで1位を記録するヒットとなった。マンシーニの作曲した「ピーター・ガンのテーマ」は印象的な曲であり、多くのジャズやロックのミュージシャンによってカヴァーされた~ウイキペディアより
というわけで誰がカヴァーしているか調べみると、ブルース・ブラザーズ以外に4つのヴァージョンが見つかった。
ロイ・ブキャナン
グランドマスター・フラッシュ
である。
僕がこの記事を書こうと思い立ったのはロイ・ブキャナンヴァーションを聴いたからである。この曲、他の人もカヴァーしているな、と思ったからだ。
ロイ・ブキャナンヴァージョンはいきなり高速イントロで始まり、ロイのギターが炸裂しまくるナンバーとなっている。「最近よく聴く」プレイリストにずっと入っている。聴くとかなり元気になる。
原曲のオーケストラヴァージョンは、これは全米1位になるよな、こんなかっこいい曲を初めて聴かされると、と思ってしまう。今から始まるぞ、これは探偵物語だぞ、という少し不穏さが感じられていい。サクッと終わるのもいい。
ブルース・ブラザーズヴァージョンは僕が一番慣れ親しんできたヴァージョンなので勿論いい出来なのだが、よくこんなの見つけていたな、と思ったが、きっと幼い頃に観ていたのだろう。そういえば「ローハイドのテーマ」もカヴァーしていたな。とにかく映画「ブルース・ブラザーズ」は曲の選曲が抜群だ。
サラ・ヴォーンのヴァージョンはすごい。だって歌ってるんだもん。ベースラインもホーン・セクションの部分も。それがまた素晴らしい歌唱力で、聴くものを魅了する。CMにも使われたらしい。
グランドマスター・フラッシュはいかにもラップ、というアレンジだ。リズムが思いっ切りはねたトラックの上に例の「ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥ」っていうベースラインが入っている。そしてラップ。僕はランDMCの「ウォーク・ディス・ウェイ」を思い出した。
驚いたのはアート・オブ・ノイズのヴァージョンがいい出来だったことだ。ベースラインはギターが弾き印象に残る。後は主にシンセがホーン・セクションのパートを演奏するのだが、全然違和感がなかった。意外な掘り出し物だった。
どのヴァージョンもサクッと終わっていて好ましい。みんな小さい時に聴いていたのかな。しかし、毎日こればっかり聴く曲ではないかな。たまに聴くと名曲度数がグッと上がりますよ。どのヴァージョンも。
「尾道ラーメン」は営業していた。しかも定時に開いていた。10分15分遅れても平気だった店なのに。そしてもちろん味は変わっていなくて、大将も変わっていなかった。「安心しました。元気そうで」と言うと、「ワクチン打ったから、わしゃ死なん」と言っていた。店はあの狭い店がアクリル板だらけだった。そこだけだ。変わっていたのは。どうやらまだしばらくは、あの味を楽しむことができそうだ。