僕はオーケンが好きである。筋肉少女帯の大槻ケンヂのことである。
まずは1曲紹介しよう。「踊るダメ人間」。サビは「♪ダ~メダメダメダメ人間 にんげ~ん にんげ~ん」である。これがかっこいいんだよな。
2曲目は「暴いておやりよドルバッキー」だな。サビは「♪バッキ―バッキ―ドルバッキー 暴いておやりよドルバッキー」である。
もうそのまんまタイトルがサビである。こういう言葉をかっこよく響かせることにかけて筋肉少女帯は天下一品である。やけっぱちな自分の気分をさらに高揚させたかったらこの2曲だ。
オーケンについてはもう一つ書かなければいけないことがある。それはあの「声」だ。あの声に魅了されているファンもたくさんいることだろう。
僕は妄想する。あれは、スターリンの遠藤ミチロウやINUの町田町蔵の声を真似しようとした結果生まれたた声だということを。後年スターリンの「ロマンチスト」、INUの「メシ喰うな」をカバーするほどのファンだったオーケンはとにかくあの声に憧れたのではないだろうか。その結果、「素人が叫ぶとああなるよな」というパターンに陥りかけた。しかし、オーケンはそれをやり通した。その結果何とも言えない、オーケンにしか出せない成分があの声に宿ったのではないか。
セルフカバーをしたソロアルバム「対自核」での「蜘蛛の糸」を聴くとあの声の素晴らしさが分かっていただけると思う。静かな歌い出しなのだが、サビで「蜘蛛の糸を登って いつの日にか見下ろしてやる 蜘蛛の糸を登って いつの日にか燃やしてやる」と叫ばざるを得ない何とも切実で切迫したあの声は、オーケンにしか出せない。
オーケンは、歌詞もまた素敵だ。これはまた後日ということで。