hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

「ミヤ」(宮沢和史)のファンには真面目な人が多い

特に女子。リアルタイムでザ・ブームを聴いていた人は今も宮沢和史のことが愛おしくてたまらないはずだ。もう「ミヤ」という歳でもなかろうに、心の中ではそう呼んでいるはずだ。

 

男子はどうだろうか。まぁ「ミヤ」とは呼ばないだろう。でも、この人の生真面目さと茶目っ気に惚れ込んでいる人はきっといる。でも男子のファンとはあんまり友達にはなりたくないな。どうしてだろう。

 

僕は、ザ・ブームのセカンドアルバムに収録されている「気球に乗って」からファンになった(天安門事件に触発されてつくった曲)。そしてもしかしたら一番コンサートを観ているバンドかもしれない(ザ・ブームのコンサートだけは妻と一緒に観に行った。妻は解散コンサートをはしごするほどのファンだった。真面目な人なんだ)。初期ザ・ブームにはコミカルな面もあったけれど、どちらかというと物事を正面から歌っている曲が好きだった。

 

中期は、「手紙」(1995)のシングルバージョンと「いつもと違う場所で」(2000)が特に好きだ。後者は、僕の好きなポエトリーリーディングのスタイルで、宮沢賢治ブッダ手塚治虫ジョン・レノンの言葉が引用されている。←このような固有名詞を連発するスタイルで1999年、「敬称略」という曲をアルバム「No Control」に収録している。

 

そして「TROPICALISM―0°」(1996)。これがぼくにとってのベストアルバムだ。タイトル曲は沖縄音楽、レゲエ、ブラジル音楽をごった煮した壮大な曲だし、「砂の岬」はミルトン・ナシメントのカバーなのに三線が入った沖縄チックな曲になっているなど今までの作品をよりグレードアップしたものと「街はいつも満席」「Samba de Tokyo」等の軽やかな佳曲も収録されている。

 

勿論「星のラブレター」(1989)、「島唄」(1993)、「風になりたい」(1995)等の万人に受け入れられる曲も好きだったけど、とんがっているミヤ、リリカルなミヤも好きだったな「100万つぶの涙」とか「ひのもとのうた」「きょうきのばらあど」「いいあんべえ」等が前者で、「中央線」「つばき」等が後者にあたる。

 

思えばザ・ブームは3rdアルバムから沖縄の音楽を自分たちの音楽に取り入れてイノベートしてきた。その後バリのガムランやブラジル音楽等を吸収し、成長してきたバンドだ。知的で真面目なんだよ。そこが鼻につく時期もあったけれど(歌い方も)、基本的に僕は宮沢が創り出す音楽を心の中で支持してきた。僕の音楽歴の中では異色といえば異色なバンドだ。

 

残念ながらザ・ブームは解散し、宮沢もちょっと隠遁生活じみてきた。こういうバンドがヒットチャートを賑わしていると健全なのに。こんなバンド、今はいるのだろうか。