hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

狙撃された時のスペンサーが好きだった

ロバート・B・パーカーが亡くなって10年。もし生きていたら今も「スペンサーシリーズ」「ジェシィ・ストーンシリーズ」「サニー・ランドルシリーズ」等は刊行されていたかもしれない。特にスペンサーシリーズは30作以上出版されており、今も寂しく思っているのは僕だけではないはずだ。

 

僕が初めてスペンサーのことを知ったのは20歳も大分過ぎてからだった。村上龍ロバート・B・パーカーの対談を読んだことがきっかけだった。最初に読んだのは、多分その対談で話題に上っていた「初秋」だったと思う。以来、どんどんのめり込むようにして読み、リアルタイムでパーカーの新作を待つようになった(確か毎年冬に日本版が出版されていたと思う)。

 

僕が好きな作品は、「告別」と「悪党」だ。好きなことと関係があるかもしれないが、2作品ともスペンサーは銃で撃たれる。「告別」は最後の場面で。「悪党」は物語中盤で。

 

「告別」ではタイトル通り、恋人のスーザンが去り、一人やせ我慢をしながら生きていたスペンサーだが、あることをきっかけにガールフレンドができる。付き合うきっかけからより深く付き合うようになってから(スペンサーはガールフレンドにスーザンとのことを話していた。つまり相当へこんでいた)を、また銃で撃たれ、命からがら助かったあとのスーザンとの会話を繰り返し読んでいた。

 

「悪党」では、かなりの凄腕にスーザンも含めて狙われることになったが、ついに銃で撃たれる。その後、身を隠し、相棒のホークとの厳しいリハビリを乗り越え、凄腕の殺し屋に一矢報いるところまでを繰り返し読んでいた。

 

どうも僕は映画と一緒で、気に入った箇所を繰り返し読むことが好きなようだ。

 

また、スペンサーが弱っている姿、そしてそこから這い上がろうとしている姿が好きだった。いつも気も身体も強いスペンサーの反対の姿を見るのが珍しいからだろうか。

 

なんにせよスペンサーシリーズは死ぬまで売ることはしない本である。

 

あと、「レイチェル・ウォレスを捜せ」も捨てがたいんだよな。