「幸福な朝食 退屈な夕食(新録)」と「いたいけな秋」

先日曲を大量に整理したと書いた。その中には斉藤和義の曲もかなりの数入っていた。僕は2曲を残して消去した。残した曲がタイトルに書いた2曲である。無意識に選んだ2曲だったが、奇しくも関わりのある2曲だった。というのも「いたいけな秋」には、「幸福な・・・」のフレーズが一部使われているのである。こんなフレーズだ(というか語り)。

 

「今歩いているこの道はいつか懐かしくなるだろう」「今歩いているこの道がいつか懐かしくなればいい」「その時は是非君が隣に」「その時も是非君の隣に」「とてもうれしいお願いします」「ぼくはうれしいどうかよろしく」

 

「歩いて帰ろう」というポップでメロディアスなヒット曲を出してから彼は「ジレンマ」で全部自分で演奏を行い録音した。その中の最後の曲。それが「幸福な朝食 退屈な夕食」である。キースのようなギターカッティングから始まり、「今歩いている道は…」と曲が始まる。そのまま矢継ぎ早に短くてインパクトのある言葉を吐き出し続け、曲は終わる。初めてこの曲を聞いた時はびっくりした。「斉藤和義ってロックだったんだ…」

 

それで、愛聴していたのだが、映画「ゴールデンスランバー」を観ていた時にエンドロールでこの曲が流れた時はさらにびっくりした。曲が始まるタイミングといい、新録の新鮮さといい、そのインパクトは大きかった。僕はひたすら曲に集中していた。

 

「いたいけな秋」は、「ゴールデンスランバー」のサントラに使われたインスト曲に歌詞をつけたものである。人生を季節に例え、今度は本物のラッパーであるスチャダラパーBOSEがそれぞれの季節における人生を語りまくり、自分はどこにいるのかを確認する。そしてさまざまなジャンルの偉大な先人たちと自分を比べている。例えばこんな風に。

 

イマジンを書いた時 あの人はまだ30
地獄の黙示録の頃 巨匠は40
未来世紀を夢想した時 奇才は45
アドルフに告ぐ連載開始 先生は55

 

斉藤和義はこんな感じだ。

 

天国への階段を登ったのは27
ウッドストックでギター燃やしたのは25
ジャンピングジャックフラッシュあのリフも25
サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド27

 

もう1回BOSE

 

ターミネーターは30
タクシードライバーが34
ETはなんと35
無責任野郎は36
ナウシカは43
七人のサムライが44
北の国からは46
ふぞろいのいちが49

 

そして斉藤和義

 

ブライアンジョーンズ27
ジミヘンドリックス27
カートコバーン27
ジャニスジョップリン27
ジョンレノン40

 

そして「届くか?届いたのか?」「追いついたか?イヤ気のせいか」「間に合うか?追い抜いたのか?」「そんな訳ねえか?もう遅いのか?」と自分たちがどこまでいったのかを確認をする。その合間に「今歩いているこの道は…」というフレーズがはさまれている。

 

これって男子なら結構しているのではないだろうか?僕は40になった時、「ジョンと同じ年になった」と思って、「どうなん?俺?」と思ったし、55歳の今、「ミチロウは、GOGOGOって言って盛んにライブをやっていたよな」と思ってしまう。

 

それにしても凄い人は若い時から凄い。そして創作意欲は衰えない。これは職場でも言える。できる人は最初からできる。できない人は最初からできない。だんだんできるようになるというのは幻想だ。