hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

小学校における読書活動について

学校では、読書活動がさかんだ。僕が勤務している地域では、ほとんどの小学校が朝読書に何らかの形で取り組んでいる。そして読書活動を推進させるために図書担当の先生や司書の仕事は物理的にも精神的にも大変になっていると思う。何冊読もうとか何ページ読もう、高学年だったら小説を読もうとか、そんな声かけがとても多い。

 

みんな気づいているはずだ。読書をすることに抵抗を持たない子とそうでない子がいることを。そんなに読書をさせたいのか?と僕は思う。「読書をすれば文章を読み取る力がつく。」「漢字を覚えたり語彙が豊富になったりする。」「物語の楽しさを味わえる。」どれも正解なのだろう、きっと。

 

何故僕は学校が取り組む読書活動にイラついているのか?それは、「全員にさせる」活動だからだ。読書に限って言えば、その行為はとても個人的なものであるはずだ。勿論読書の意義を子ども達に伝えることは必要だろう。だからといって全員が読書をしなければいけないという意味が僕には分からない。

 

僕は、読書が好きな子どもだった。そこで得たものは「もっていかれる感覚」だった。映画もそうだが、日常を離れ、本の世界に没頭できたこと、それが僕が本を読む動機だった。でも、それを必要としない人だって世の中にはたくさんいるはずだ。そして必要な情報は自分でどこからかつかんでくる。それを生かして「仕事ができる人間」になる人もたくさんいるはずだ。

 

学校が行う読書活動は、教育の均質化の一つの表れだと僕は思っている。まぁ花村萬月も「二進法の犬」で言っているように教育とはもともとが均質化を内包した共産主義的発想なのかもしれないけど。