hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

待っていた2冊の本が届いた

平日は帰ってからが忙しい。まず録画しておいたその日の新型コロナ関係についての番組をチェックする。大体は夕食を摂りながらになるがこれで1時間以上は過ぎる。そうこうしているうちに眠剤を飲む時間になる。頭がぼうっとする前にブログも書きたい。音楽…

久しぶりにドライブがかかった

読書する(できる)なんていつぶりだろう。主に老眼あるいは集中力の低下により本は図書館で借りたり本屋で買ったりしても最後まで読めたためしがなかった。 僕の本の読み方にも一因がある。僕は物語の世界に没入するまでに時間がかかるタイプなのだ。登場人…

みうらじゅんといとうせいこう

みうらじゅんといとうせいこうといえば、「見仏記」である。「ザ・スライドショー」である。あなたは、自分をどちらかに置き換えてみたことはないだろうか?「自分はみうらじゅん系?それともいとうせいこう系?」と。 大雑把に言うと、みうらじゅんは「天然…

「ガダラの豚」再読

中島らもである。 それまでに読んでいた中島作品は、小説では「お父さんのバックドロップ」(1989)「今夜、すべてのバーで」(1991)「永遠も半ばを過ぎて」(1994)「水に似た感情」(1996)「空のオルゴール」(2002)「酒気帯び車椅子」(2004)、エッセ…

なかにし礼の小説「さくら伝説」

なかにし礼をはっきり意識したのは、テレビドラマ「兄弟~兄さん、お願いだから死んでくれ~」を観てからだ。1999年3月10日にテレビ朝日の開局40周年記念スペシャルとしてドラマ化され話題となった。豊川悦司演じるなかにし礼がロクデナシの兄(北野武が演じ…

高橋克彦の歴史伝奇ものは荒唐無稽?いやいや説得力あるよ

高橋克彦は、岩手県釜石市生まれで現在は盛岡市在住である。歴史伝奇もの以外にたくさんたくさん小説を書いている。僕はその「たくさん」の中でも特に歴史伝奇ものを愛読してきた、というわけだ。東北出身の高橋はそこ(東北の歴史)にも拘って仕事をしてい…

「恋人たち」と「はましぎ」

「恋人たち」というテレビドラマを観ていたのは、いつ頃だろうか。高校生あたりだろうか。根津甚八、桑名正博、大竹しのぶ、いしだあゆみ、田中裕子等が出演していたドラマだった。向田邦子ドラマよりもっと露骨な内容だったように思う。それを家族みんなで…

昭和の匂いがする2人

2009年(発病した年)から数年間、映画と本を狂ったように観て、読んでいた。その時宮部みゆきに出会ったのだが、ある時、「初期の宮部作品には昭和の匂いがする」と思った。昭和の匂いってどんな匂いだ?って聞かれても困る。困るのだがここはひとつ考えて…

「五味太郎はいかが?」

2月6日土曜日のETV特集は五味太郎だった。彼の言葉を書いてそれについてのコメントを書くつもりが五味太郎語録みたいになってしまった。 「良い子のために良い絵本を(描こう)っていう思いは全くないからね」 「これ(「きんぎょがにげた」)描いた時も、結…

顔も文章も声も「凛8可愛さ2」

向田邦子を初めて読んだのはいつの頃だったのだろうか。1981年の飛行機事故のことはニュースで知っていた。その後読み始めたはずだから高校後半から大学時代にかけてのことだと思う。 「寺内貫太郎一家」(1974)「阿修羅のごとく」(1979,1980)は観ていた…

何年もの間、毎週書き続けるのはすごいことだよ

昨日は荒んだ生活をしていたことを書いたが、アルコールを摂取している時間に何をしていたかというと、ひたすら映画を観ていた。1日1本約2時間。ジャンルはとにかく何でも観るようにしていた。 サスペンス、ヒューマン・ドラマ、アクション、SF、歴史物、邦…

熊谷達也、仙台市在住、62歳

不定期に市立図書館で本を借りている。しかしながら保守的な僕は、新しい本2冊、今まで読んだことのある本5冊(7冊借りることができる)を借りるパターンが多い。今回もそうだった。そのうちの4冊が以前読んだことのある熊谷作品だ。 「オヤジ・エイジ・ロッ…

自分の体の中にいる「鬼」

今年(昨年の冬休み)は当然のことながら、讃岐うどんを食べに香川県まで行くことはできなかった。 香川に行ってうどんを食べた後に必ず「宮脇書店」という本屋に寄ることにしていた。普通の本屋さんなのだが、不思議なことに讃岐うどんの旅で宮脇書店に寄っ…

学校を休んだ時から始まった

それは小学校4年の時だったと思う。熱を出して学校を欠席したが、昼過ぎにはベッドから起き上がれるようになっていた。手持ち無沙汰になった僕は、隣の姉の部屋に忍び込み、本棚を覗いてみた。 そこには結構な量の本と漫画があった。その本の中で、ほんとに…

早川義夫は赤裸々に自分のことを語る

思えば早川義夫(現在73歳)は、ジャックス時代(彼が20歳くらいの時)に「からっぽの世界」で「僕、唖になっちゃった」、また「お前はひな菊」では「俺はお前と寝たいだけ」「お前の裸を汚したいのさ」と歌った人である。1968年のことであった。当時として…

本屋に行ったから忙しくなる

一昨日久しぶりに本屋に行った。何年振りっていうことはないが、1年近く行っていないんじゃないかな。 行かなかった理由は2つある。1つ目はご多分に漏れずアマゾンを利用するようになったからだ。昔は本屋派であんなにアマゾンを憎んでいたのに。「ほんとに…

「水に似た感情」中島らも 再読

ふと夜中に目覚めて本棚を覗いてしまった。魔が差したんだ、きっと。そうしたら中島らもの「水に似た感情」(文庫本2000年刊)が目に入ってしまった。「おおっ!」と思った僕は早速それを手に取り、寝床に戻った。何年振りだろう。確か発病する前に読んだは…

山川健一について書きたくなった

ふと、僕はどんな作家の作品を読んできただろう、と思い返すことがあった。その時に浮かんだ作家の一人が山川健一だ。ほとんど売ってしまったが彼は多作で、僕はまめだったので彼の本が家に一番多かった時期が長かった。 それで、アマゾンで「ティガーの朝食…

トイレに行くのが怖かった

本を読んでいてトイレに行くのが心底怖ろしかったのはスティーヴン・キングの「シャイニング」を読んだ時である。読んでいたのが深夜だったのもよくなかった。 初めて僕がキングの本を読んだのは、文春文庫で出版されていた「ペット・セメタリ―」である。「…

老後の楽しみができた 

前にピーター・バラカンのことを書いたら、また彼のカタログ本を読みたくなった。アマゾンで検索してみたらあったあった。 「Taking Stock」~ぼくがどうしても手放せない21世紀の愛聴盤~ というのが本のタイトルだ。 早速購入したが、いつものピーター節が…

折り目だらけの本「フライ・ダディ・フライ」金城一紀著

本は大切に取り扱いながら読むものである。どうしても必要ならアンダーラインを引いてもよし、ただし叮嚀に引く。折り目をつけるなんて以ての外だ。というのが僕の本についてのルールだった。 しかし、40代を過ぎて本を売るようになってから、そのルールは崩…

「塩狩峠」三浦綾子

最近は、昔読んだ本の紹介期に入っているな。今回は三浦綾子である。花村萬月とは大違い、と思われるかもしれないが、彼も実はキリスト教と深い関係がある。 「氷点」「続・氷点」は、高校時代に読んで以来、度々読んでいた(かなり気合を入れて読まなければ…

「二進法の犬」花村萬月

僕が花村萬月の文章を初めて読んだのは、彼のエッセイ集の中に収録されていたルー・リードについて書かれたものであった。ルー・リードのこと、とりわけ「ワイルドサイドを歩け」のことを肯定的に書いてあったので、うん?これは、と閃き、どんな小説を書い…

青年時代、植村直己が僕のヒーローの一人だった

小学生の時からよく読書をしていた。最初はご多分に漏れず、名探偵ホームズシリーズ、怪盗ルパンシリーズから入り、SFもの、歴史ものに手を出していた。そして中学生で出会った本が、「北極圏一万二千キロ」の文庫本(1979)と「北極点グリーンランド単独行…

狙撃された時のスペンサーが好きだった

ロバート・B・パーカーが亡くなって10年。もし生きていたら今も「スペンサーシリーズ」「ジェシィ・ストーンシリーズ」「サニー・ランドルシリーズ」等は刊行されていたかもしれない。特にスペンサーシリーズは30作以上出版されており、今も寂しく思っている…

「原始思考法」齊藤令介著

昨年断捨離と称して、蔵書のほとんどをブックオフに持っていった。この本(原始思考法)はもう何十年も読んでいないが、ついに売ることができなかった。ということは僕にとってのバイブルのような本なのかもしれない。 齊藤令介を初めて知ったのは、村上龍を…

何度も同じことを書く作家

同じことを何度も書く作家がいる。「同じこと」と言ってもストーリーが同じとかじゃなくて、エッセイ等で思想的なことを書いた文章や、小説で主人公に(自分の思いを)語らせる文章で、という場合である。僕の知っている作家では、山川健一、花村萬月、村上…

家庭教師をしていた女の子からもらったもの

大学時代に中3の女の子の家庭教師を数か月していたことがある。その女の子からもらったもの、それは「新井素子」である。 その子と保護者は「社会」を教えてほしいと望んでいた。「社会?そんなの自分でできるだろ?」と思ったが、バイトする時間はあるし、…

鴻上尚史は橋本治の継承者になる!?

「鴻上尚史のほがらか人生相談」が評判だ。まだ読了していないが、読んでいる時に思い浮かべたのは、今は亡き橋本治だった。 橋本治は膨大な著書を残しているが、「宗教なんかこわくない!」「ぼくらのSEX」「貧乏は正しい!」シリーズといったわりと若者向…

読点について

僕が「400(フォーハンドレッド)」を書いている時に書き方で悩んだのが、読点の数と位置だった。どうも僕は、文章を書く時に読点が多くなりがちな傾向にあるようだ。読み返すと、「何でここに読点をつける?」ということが非常に多かった。まるで小学校の児…